【社内企画】図書館探訪~田端編

勤務館の近隣を知り、施設を知り、見識を深めたさらなるサービスをおこなっていこう、ということで「図書館探訪」をおこないました。

今回は、田端編(田端文士村記念館と東洋文庫)報告です。

田端文士村記念館(外部リンク)は、平成27年10月にリニューアルオープンし、芥川龍之介氏の田端の家復元模型など魅力的な展示が多くされています。

2016/ 2/14 10:01
【文士村記念館入口】

館内は写真撮影ができないので、文字レポートでお送りします!

現在の企画展(H28.2.14現在)は、没後10年にあたり村上元三氏の愛用品展示をおこなっていました。

中でも、吉川英治、司馬遼太郎、遠藤周作、緒形拳などからの賀状展示。
印刷、手書きなど様々。

個人的には、江戸川乱歩氏からの賀状が署名の個性さを感じて見入ってしまいました。
文豪家の方は文字が美しく、個性的だなぁと。

メールなど電子メディアによる、季節のあいさつが主流になってきていますが「直筆」の持つ力を改めて感じました。

他には、17冊ある作品目録ノート展示。

これは昭和9年から平成9年までの執筆記録です。
執筆日、版元に原稿渡した日、作品名、掲載紙名、執筆枚数が記録されていました。
いまならExcelなどにまとめる事に繋がるのではないかと思います。
執筆記録ノートの紙質にもこだわりがあり、作家仲間がヨーロッパへ行った際に現地のノートを送ってもらったそうです。細ーく削られた鉛筆になじむノートなんだなぁ、と思いながら見学。

ほかにも板谷波山の愛用品や芥川龍之介の作品。
芥川龍之介氏の原稿は万年筆書きで加筆修正の跡も芸術的でした。

決して広い館内ではありませんが、バランス良く展示品が配置されていて飽きません。

注目は芥川家のジオラマ。ゆかりの品が細部まで復元されており《来るたびに新しい発見があるように》という思いを感じます。

コミュニティバスで駒込まで移動し、東洋文庫(外部リンク)へ正式名称は東洋文庫ミュージアムです。

2016/ 2/14 10:54
【東洋文庫ミュージアム入口】

洋書、一次資料、80言語の3つに分かれています。

2階の解体新書展示に併せて一階では医学書展示をおこなっています。

アルメイダ書簡
日本に初めて西洋医学を取り入れたポルトガル人のアルメイダ。

フランス語訳のハムラビ法典など、珍しい本が1階に勢ぞろい。

2階書庫は、モリソン書庫と呼ばれオーストラリア人ジャーナリストのモリソンが収集した24000冊の書籍がびっしり納められていて圧巻でした。

資料には請求記号が付され、分類順に配架されています。

例:Japanese rule in forumosa
3段ラベル
一段目:ⅩⅦ
二段目:25-H
三段目:2

個人的お勧めは「内景図」
人の体内に住む虫を図式化したもの。

回虫や線虫など、実際の虫を描いたものから想像上の虫を描いたものまで。

まさに「虫の居所が悪い」と表現されるイメージでした。

あっという間の見学会。普段はなかなか、仕事以外で話す機会が無い他館勤務スタッフ同士会話を楽しんでいました。

企画してくれた、委員会メンバーに感謝です!